先天性マイノリティ
誰もが恥を晒して生き、この世に苦しみを磨り込まれて生きている。
バイト先で道化を演じることも馬鹿らしいが、生きていくためには仕方がない。
全てを捲き込んで切り刻むかまいたちのように残虐な社会。
祀られる上層部の人間たちは醜悪な怪物と化し、勇者は完全なるやられ役。
──正義は必ず勝つ、という正常が時代遅れになってしまった。
悪ばかりが蔓延る異常な世界。
俺ひとりの力なんて米粒よりもずっとずっと小さいだろう。
だからどうにもならない。
世界は、いつも不平等に冷たい。
ブリキの人形になったように、心も躰もいうことをきかない。
──誰か、背中のネジを巻いてくれ。
訴えても虚しく、思い出だけがリフレインの波紋を画き、惰眠を貪る俺に偽りの夢を与える。
…何度も、哀しみを麻痺させるように。