パツ子と甘えん坊くん。
「…許してくれる?小夏?」
最後の望みとでも言うかのように、甘え口調で言ってきた。
それが何だか可愛くて可哀想で、あたしは静かにコクリと頷いた。
それを見た真琴はホッとしたように息を吐いた。
そんなに安心しなくても、あたしはどっかに行ったりしないのに。
真琴のとこしか行くとこないのに。
これは流石に恥ずかし過ぎるから言わない。
「…これから体育館行くけど、小夏も来る?」
いつもの優しい微笑みで聞いてくる。
断らないの知ってるくせに。
ガタッとイスから立ち上がる。
「しょうがないから、付き合ってあげる」
断りそうな仏頂面でツンデレをだす。
これがいつものあたし。
仏頂面のツンデレが嬉しかったのか、真琴は笑顔で行こう?と言ってあたしの手を引いた。
アンタ、素直過ぎだよ。
そして甘えん坊過ぎ。