パツ子と甘えん坊くん。
真琴ははにかんだ笑顔であたしを見た。
「驚かせようと思って、毎朝聞いてたおばさんの怒鳴り声を頼りに真似してみた。どう似てた?」
首を傾げて笑う真琴を見た時、目から自然と涙が出ていた。
真琴だ…
ずっと会いたかった人。
ずっと声を聞きたかった人。
ずっと傍にいて欲しかった人。
それが今あたしの目の前にいる。
「…ま、まこ、とぉ〜…」
思わず真琴に抱きついた。
小さい身体で、必死にしがみつくように真琴に抱きついた。
泣き出すあたしに驚いたのか、真琴は固まっていた。
やがて泣いているあたしの頭を撫でて、しばらくそのままでいてくれた。
あたしのいて欲しい時に来てくれる。
そんな真琴が大好きなんだ、あたしは。