パツ子と甘えん坊くん。



慌てて真琴から離れる。



「あたしといたら風邪移る!真琴大会近いし、移ったら試合出れなくなっちゃう」



大会を口にすると、ふと部活のことを思い出した。



そうだ、この時間確か部活あるよね…



あたしの考えていることが分かったのか、真琴はふっと笑った。



「小出に"元気がない奴が練習すんな!休め"って言われて。それにおばさんから」



真琴は携帯をポケットから出して、あたしに見せる。



『小夏、あなたに会えないからってずっと泣いてるの。風邪移っちゃうかもだけど、良かったら会いに行ってやって?』



家のお母さんと真琴はいつの間にメル友になったの?



さすがのお母さんでも嫉妬する。
帰ってきたら問いただしてやる。



でも半分お母さんに感謝しながら、真琴を家に入れた。


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