*華月譚*月ノ章 姫君と盗賊の恋物語
「それはな……まだ言えないのだよ。
まだ、本決まりではないのでな。
ぬか喜びをさせてしまってはお前が可哀想だから、きちんと話がついてから、また改めて報告するつもりだ」
「まぁ、いったいどんなお話なのかしら?
ふふふ、楽しみにしておりますわ」
「うむ」
兼親はにこにこと破顔した。
その時、ふっと視界の端に映った色鮮やかなものに気がつく。
「………ん? なんだ。
塗籠の前に、屏風や几帳がやけにたくさん置かれているが………」
六の君はびくりと肩を震わせた。
「え、えぇと、それはですね………」
言い訳をしようとした声が思わず上擦ってしまい、慌てて咳払いをする。
まだ、本決まりではないのでな。
ぬか喜びをさせてしまってはお前が可哀想だから、きちんと話がついてから、また改めて報告するつもりだ」
「まぁ、いったいどんなお話なのかしら?
ふふふ、楽しみにしておりますわ」
「うむ」
兼親はにこにこと破顔した。
その時、ふっと視界の端に映った色鮮やかなものに気がつく。
「………ん? なんだ。
塗籠の前に、屏風や几帳がやけにたくさん置かれているが………」
六の君はびくりと肩を震わせた。
「え、えぇと、それはですね………」
言い訳をしようとした声が思わず上擦ってしまい、慌てて咳払いをする。