黒鴉-黒の王-


芙蓉さんの顔が少しゆがんで私の手を取った。




「ああ、そうだ。



でもこれはお気に入りであって結婚ではないんだ。


お気に入りは一人ずつ御前に並んで帝様が直々に選ぶのさ。



そしてお気にいり選びは花嫁探しの第一歩のようなもの。



それで気に入られたものはお部屋付きになり最後に帝様に選ばれたものが位を得て残る。






 
 女の戦いさ」






「戦い・・・」





頷いて私の手を握る力が強くなる、爪が食い込んで痛いくらいに。


「その一回きりなんだ、確実に近づけてぼやけてるとは思うけど顔が見れると思うのは・・・・」





「もちろんこれはかなり危険な賭けじゃ。

 

 相手は妖怪、素性を隠していったとしてもとって食われるかもしれん。



 選ばれなければ帰ってこれるが・・・・選ばれたら。

 

 そこからはよくわからないのじゃ・・・」


俯く渋い顔。



< 13 / 13 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

甘くて苦い彼。
kiyna/著

総文字数/7,163

恋愛(キケン・ダーク)20ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
誰よりも甘くて苦くて 謎なあなた もしこの恋が どんな結末でも もう私は後悔しない それは最初から危険な恋だった。 臆病で逃げた私をを癒したのは ひどく甘美なあなたでした。 もう一度だけでいいから 抱きしめて 好きっていわせてよ ※フィクションです。
18歳、監禁。
kiyna/著

総文字数/939

ホラー・オカルト5ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
6歳、君に出逢う。    劇的な恋のハジマリ。    友達の姉。 10歳、君は高校生。     先輩に初恋。     僕の嫉妬。 12歳、君が先輩に告白。     僕が先輩を殺害。 14歳、君20歳。     君の写真を撮り始める。 16歳、ゴミを漁る。 18歳、君は永久に僕のもの。 愛しすぎるのは罪ですか?

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop