溺愛王子とヒミツな同居
鏡を見て、もう一度だけ変じゃないか確認すると、荷物をコインロッカーに預けて、栞とプールサイドへ向かう。
「おっ待たせ~!!」
大きく手をあげて、着替えを先に済ませて待っていた大翔君たちに栞が声をかける。
その声に、3人は一斉に振り向く。
わ……っ。みんなスタイルいい……。
宮内君と谷山君はまさかの水着の色が被るという事件が起きていたらしく、宮内君は白黒のゼブラ、谷山君も白黒のヒョウ柄。
「なに2人とも。色被ってんじゃん! しかもゼブラとヒョウってあんたら、ここに狩りでもしに来たわけ?」
笑いを堪える栞が気にしていたことをズバリ指摘したため、2人は赤くなって怒り出す。
「こいつと一緒にしないで!」
「こいつと一緒にするな!」
声まで被ってしまった2人は、それも気に入らなかったらしく、揃ってそっぽを向いてしまう。
だけど、宮内君はすぐに瞳を輝かせて、私の方へ寄ってくる。