ゴッドネス・ティア
「…………お前ら何やってんだ？」



それは、世にも奇妙な赤い髪をした少年だった。

その後ろには長身の男性…が何か肩に担いでいる。



「…あたしから見たら、お前らが何もってんだ？」



男性…いや、スノーリアは、肩に七面鳥のような白い鳥を担いで、その表情はいつもと同じ仏頂面だが、心なしか嬉しそうだった。

…そして、なんか七面鳥のような奴のつむじあたりから水鉄砲並のしょぼさで、チョロチョロと、まるで小便小僧のように水をうみだしていた。

このなんともいえない奇妙な生物は一体なんだ？



「水神ウルーネの使い魔、水魔ミュウだ。滅多にお目にかかれない代物だぞ」



そう言っていつもより声の明るいスノーリアは、水魔ミュウという生物を愛しげに撫でた。

そのわりには、狩ってきた兎のような持ちかたをしているが…。



「……………へえー」



水魔ミュウという代物には誰も見向きもしなかったとか。



< 183 / 506 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop