ゴッドネス・ティア
「ヒ、ヒサノ…とにかく落ち着いて…」


「外野は黙っててください!」


「…………はい」



香月の説得も虚しく跳ね返され、ヒサノはかなりご立腹のもよう。

もう喧嘩の話題なんか気にしちゃいない。



「私はこの人の根性が許せないんですよ!」


「あ、そう。アタシは気にしないけど」


「ほら、こういうところが!」


「奇遇だね、アタシもアンタのそういうとこ直したらいいと思ってた」



二人の間に見えない火花が散り、両者の睨み合いが始まる。

国王騎士達には喧嘩といっても、ただの口喧嘩にしか見えなかった。


そんな微妙な空気のなか、怠そうな…否、落ち着いたテノールの声が響いた。



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