シンデレラのSweetなお時間
「大丈夫よ。ならこのままの姿で行けばいいんだから」
「へ?それって…」
「さすがに金髪美女のままなら、文乃ちゃんだなんてばれないでしょ?はいっ、じゃあ支度しに行きましょ」
「えっ、でも…」
「ほらほら!早くっ」
そしてそのまま奥の部屋へ入り、着替えを済ませメイクとウィッグを簡単に整える。
(わ…これはこれで、別人みたい)
鏡を見れば、モデルとしての顔が普段の自分と同じ格好をしている…自分であって自分でないような、不思議な感覚に襲われる。
そんな私に、ハルミさんは鏡ごしに笑う
「メイクは洗い残しないようにきちんと落とすのよ。あとウィッグは年明けに返してくれればいいから…部屋のどこか換気のいい所にでも適当に置いておいて」
「はっはい!わかりました!」
「デート、楽しんできてね」
「……」
私の気持ちを知っているのかいないのか…わからないけれど、背中をポンポンと叩いてくれるその手に、嬉しくて笑みがこぼれる。
「はいっ、いってきます…!」