LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
「境田さんでしたよね。あなたって?」
「ああ、俺?
付き人って言うか弟子みたいな?」
「仮にも一番近くにいる人が、
いいんですか、そんな事言っていて。」
「ああ、いいのいいの、マネージャーは他にいるから。
まあ、私的に傍に置いてるってだけで、いわゆる親族だから、
用がある時だけ呼ばれて、
適当について回ってこづかい貰ってるような感じ?
まあ、ある意味付き人の名目で遊ばせてもらって、
TV局とか出入りさせてもらって、
顔とか売ってるんだよね。
たまにはTVとかにも出てるんだけど知らない?」
「私あまりTV見ないから。」
「でも、零斗は知ってたじゃん。」
「母がファンだったから。」
「ふ~ん」
男はそれっきり話しかけてこなくなった。
なんかやな感じ。
でも、やっぱり不味かったのは確かだ。
この男が言うように、
彗が嫌がってるのに私が預かったんだとしたら、
彗にどうやって渡したらいいのだろう。
どう切り出したら。
せめてメールだけでも、
会うことを伝えておけば、
きっかけになってたのに。
浅はかな自分の行動が後で、
とんでもないことになるんじゃないかと、
胃のあたりがキリキリとした。