白いパーカーと黒いパーカー
しばらくすると、いつもの場所が見えてくる。
人気の少ない土手の一角。
階段脇にある小さなスペースは、私がいつも腰掛けて星を見る場所だ。
そこには本当に外灯は少なく、私のような黒い服を着ている人間を見つけるのは難しい。
だけど、そんな場所で簡単に見つけられる色がいた。
私のお気に入りの場所に腰掛けたそれは、のんきに足を揺らしていた。
それは白いパーカーを着た小柄で華奢な体の人間だった。
こんな時間にそんな服を着ていたら目立ってしまう。
嫌でもその色は私の目につきささった。
それの後ろでたち呆けていると、それがゆっくりとこちらを振り向いた。
「おいでよ。」
それは私と同い年くらいの男の子だった。
彼は自分の隣をぽんぽんと叩く。
私は聞こえないフリをする。
「本当は“それ”聞こえてるんでしょ?」
彼はにこっと笑った。
そして私の手をつかむと無理矢理隣に座らせた。
人気の少ない土手の一角。
階段脇にある小さなスペースは、私がいつも腰掛けて星を見る場所だ。
そこには本当に外灯は少なく、私のような黒い服を着ている人間を見つけるのは難しい。
だけど、そんな場所で簡単に見つけられる色がいた。
私のお気に入りの場所に腰掛けたそれは、のんきに足を揺らしていた。
それは白いパーカーを着た小柄で華奢な体の人間だった。
こんな時間にそんな服を着ていたら目立ってしまう。
嫌でもその色は私の目につきささった。
それの後ろでたち呆けていると、それがゆっくりとこちらを振り向いた。
「おいでよ。」
それは私と同い年くらいの男の子だった。
彼は自分の隣をぽんぽんと叩く。
私は聞こえないフリをする。
「本当は“それ”聞こえてるんでしょ?」
彼はにこっと笑った。
そして私の手をつかむと無理矢理隣に座らせた。