【BL】初恋いただきます。
「チッ………厄介な奴が来たもんだ。」
「まぁまぁ。落ち着いてよ、要さん。実のお兄さんなんだよね?少しぐらいいいんじゃない?」
そう言った俺を要さんはじーっと見る。
「兄弟だから仲がいいとは限らないし、分かり合えるとも限らない。」
俺から視線を外して、要さんは言った。
「そういうもんなの?」
「そういうものだ。」
俺には兄弟なんていない。
兄弟どころか、家族さえ居なかった。
だから要さんの言ったことは、正直俺には難しいものだった。
「ねぇ、この部屋って涼くんの?」
凪さんがひょこっと俺の部屋から顔を出す。
「あ、はい!すみません、散らかってて…」
俺が凪さんの所へ駆け出そうとしたら、要さんが腕を掴んだ。
「アイツには気をつけろよ。」
「ぇ…?」
それは小さな呟きで、要さんはすぐに手を離した。
俺は疑問に思いながらも凪さんの元へ。
要さんは諦めたように自室へ消えていった。
「全然片付いてるよ。俺の部屋なんか足の踏み場ないから。」
「は、はぁ…」
「それにしても、」
と、凪さんが俺を見る。