【BL】初恋いただきます。
「疲れたー!」
あの後も有名所を回って、夜はジンギスカンを食べて、ホテルに着く頃には20時を過ぎていた。
部屋に着くなり俺はベッドに倒れ込んだ。
「もーだめ。動けない。」
「そのままじゃ寝落ちするぞ?先に風呂入ってこい。」
「んー……」
要さんの言う通り、寝落ちしてしまいそう。
でも体が重くて動けない……。
うだうだとベッドに転がる俺に、要さんは小さく息を吐き出した。
「仕方ないな。涼、」
名前を呼ばれた次の瞬間には、ベッドが軋んだ。
何だろうと顔を上げれば、鼻先がぶつかる距離に要さんの顔がある。
俺より体格の良い要さんに覆い被せられては、身動きが取れない。
「先に風呂に入らないなら、このまま抱くがいいのか?」
「だ、だめ!」
「じゃあ先に入ってこい。」
触れるだけのキスをして、要さんはベッドから下りる。
次いで俺もベッドから抜け出す。
「客室風呂でもいいが、大浴場もあるぞ。」
「じゃあ折角だから大浴場行こうかな。」
これだけ綺麗なホテルなんだし、お風呂も期待できそう。
俺がお風呂に行く準備を進める横で、要さんは煙草に火を付けた。
「あれ?要さんは行かないの?」
「俺は良い。他人と風呂に入るのは好きじゃない。」
「…そうなんだ。分かった、じゃあ俺行ってくるね。」
片手をひらひらとさせた要さんを確認して部屋を出る。
「お風呂、楽しみだなぁ。」