【BL】初恋いただきます。
「な、何故凪さんがここに……?」
「友人と旅行にきてたんだ。涼くんは?」
「俺は………」
要さんのこと言わない方がいいのかな……?
「俺は……その………」
「要と二人で旅行かな?」
「えっと…………」
「はは、図星だね。そっかぁ、それなら要に挨拶しようかな。」
もし今、要さんが凪さんと会ってしまったら……。
だ、だめだ!
要さんの機嫌が最悪なことになって、旅行が台無しだ!
何としてもそれだけは阻止しないと!
「あの、今要さん疲れて寝てて……」
「……………」
「休ませてあげたいなぁって………」
黙って俺を見下ろし、話を聞いていた凪さんは、ふふっと笑った。
「涼くん、嘘つくのヘタだね。」
「嘘じゃ――」
「――そんなに俺と要を会わせたくない?」
「……そんなんじゃ」
ああ、だめだ。やっぱり凪さんって苦手。
「ふふ、涼くんって素直で可愛いよね。」
「ぇ……」
「ねぇ、要なんて止めて俺にしなよ。」
「はい?」
「だからね、俺のこと好きになってよ。」
この人は何を言っているんだろうか?
「意味が分かりません。」
「そう?じゃあ身体で分かってもらおうかな。」
そう言って不適な笑みを浮かべた凪さんが、俺に向けて手を伸ばす。
「からかうのは止めてください。」
その手を払って、俺は慌てて風呂から出た。