君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
この間の一件がなかったかのようにまた前にも増してラブラブのご様子で。


帰宅ラッシュな時間。藤原さんと二人駅へと向かう。


「また浮気して入浴中に出ていかれないよう気を付けて下さいね」


「おいおい。洒落にならないようなこと、言わないでくれよな。正直俺、いまだにあの時のことがトラウマで風呂から出るの、怖いんだから」


「えぇ!藤原さんがですか?アハハ!意外なんですけど」


笑ったら失礼だとは分かってはいるけど、これが笑わずにはいられない。だってあの藤原さんがトラウマで怖いなんて、ちょっと可愛すぎる。


「おい、笑うなよな」

「いてっ」


私に笑われたのが気に入らなかったのか、グーで頭を殴る藤原さん。


「ちょっと藤原さん、今の半分本気じゃありませんでした?」


いまだに痛む頭を押さえながら、藤原さんにこの痛みを訴えるように睨む。


「櫻田が笑うからいけないんだろ?だって想像してみろよ。リラックスしながら風呂に入ってて、出てみたら愛する妻と子供がいなくなっていたんだぜ?そりゃ誰だってトラウマにもなるだろ」


「そう思うならもう二度と橘さんに誤解されるような言動はなさらないことですね」


「...嫌味な奴だな。大丈夫。そんなこと二度とないから。...櫻田もやるなよ?」


「えっ?」


そう言うと藤原さんは意味ありげな笑みを浮かべながら顔を近づけてきて、そっと囁いた。


「東野が浮気したとしても、入浴中に荷物まとめて出て行くなって言ってんの」


「なっ...!そんなことしません!」


っていうか藤原さんとは違い、東野さんは絶対そんなことするはずない!...って願いたい。

だけど、あれ?私、言ったっけ?藤原さんに。


「あっ。その顔はなんで俺が知ってるんだ?って言いたそうだな。それは勿論愛しの亜希子に聞いたからに決まってるだろ?」


やっぱり...。


「...と、言いたいところだけど」


「えっ?」
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