君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
「あら。やっと分かってくれた?あの時の私の気持ちが」


「...おう。痛いほど分かる」

本気で反省している桜子に我慢できなくなり、つい笑ってしまった。


「あはは。別に今更だよ。そんな気にしないで?それよりも!頑張ってよね、その人のこと」


なんたって桜子にとって初恋なわけなんだから。


「勿論だぜ!...って言いてぇんだけどさ、あれから何度か会った居酒屋に行ってんだけど会えねぇんだよ」

「そっか。...本当に何も分からないの?その人の服装や仕草とか。なにか手がかりになりそうなこと」


「服装は私服だったし、仕草もなにもその人、すぐに帰っちまってさ。ただ私よりは絶対歳上で、笑顔が印象に残ってるってことくれぇなんだよ」


そう言うと大きな溜め息を漏らし、テーブルに項垂れる桜子。


「マジでもう一回会いてぇんだよ。...今度会えたらぜってぇ名前と連絡先聞いてやるんだ」

あらら。桜子ってば本当に恋しちゃったんだな、その人に。

「ねぇ、今度その居酒屋に連れて行ってよ」

「えっ?」

「意外にそういう時に限って会えるかもしれないでしょ?それに私も会ってみたい。桜子がそんなに夢中になってしまう人に」


「菜々子...。おう!勿論だぜ!今度一緒に行こうぜ」

「楽しみにしてるね」


桜子の初恋。どうかもう一度その人と会えて、いい方向に向かってくれるといいな。


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「おはようございます、副社長。早速ですが本日のスケジュールをお伝えします。10:00より大橋病院の院長と開業される医院についての打ち合わせ。12:00よりフロンティアの社長とご会食。そしてー....」

「はいはい。大丈夫。ちゃんとスケジュールは頭に入ってるから大丈夫だよ。だって櫻田さんが毎日、前日に次の日のスケジュールを書いて渡してくれるからね」

そう言いながら副社長は昨日渡したスケジュールの紙を出す。

「これ助かるんだよね。意外に夜直接俺にアポ取ってくることがあるからさ。ブッキングしたら大変だしね」


「...ですからそれを渡しているんです」
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