君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
「それだってね、櫻田さんが外出中にKISAIの田所社長が訪ねてくるってなったからなのよ」
えっ...。ちょっと待って。
田所社長って、あの田所社長、だよね?
蘇る記憶。
あの頃の私は早く圭吾さんの秘書として一人前になりたくて。
藤原さんの話も聞かずに勝手に突っ走っちゃって。...圭吾さんに助けてもらった。でも、なんでこのことを副社長が知っていたの?
不思議に思っているとそれに気付いたのかチーフが話し出す。
「副社長はね、自分につく秘書のことを毎回ちゃんと調べているのよ」
「えっ...?」
「どんな性格なのか、どんな仕事スタイルなのか、どんな失敗をしたのか、何か今までにあったトラブルはないか。私に聞いてきたり自分で調べたり。よく理解しようとしてきたの」
嘘...。副社長が?
「橘さんの後の子達は続かなかったけど、副社長は変わるたびちゃんとその子のことを理解しようとしていたのよ?...副社長って難しいところも沢山あるかもしれないけど、常に会社のことそして社員のことを考えてくれているの。...まぁ、なかなか周りには理解されないことの方が多いけどね」
確かに...。
私もそうだったけど、副社長って何考えているか分からなかったし、こんな人が時期トップ!?なんて思っちゃったりしてたけど。
「...分かり、ます」
「えっ?」
「副社長って時々何考えているのか分からなかったり、正直苛々しちゃう時もあるんです。...だけど尊敬できるところも沢山あって。今は私、仕事に対して遣り甲斐を感じています」
「櫻田さん...」
今日だって田所部長と鉢合わせしないよう配慮してくれたり、秘書課の子達との関係を気にかけてくれたり。
「なんか不思議な人ですね、副社長って」
前に橘さんが言っていたっけ。『副社長は読めない人』だって。
うん。本当にそうかも。読めない人なのかも。
「...櫻田さんならきっと大丈夫ね。色々と大変なこともあると思うけど、これからも頑張ってね」
「チーフ...」
「櫻田さんー!もう一箱開けちゃってもいいですか!?」
「お呼びよ。行きなさい」
「はい。失礼します」
チーフに軽く頭を下げ、みんなの元へと戻る。
知らなかった副社長の意外な一面。
きっと今みたいに一緒に仕事をしないと知れなかったこと。
えっ...。ちょっと待って。
田所社長って、あの田所社長、だよね?
蘇る記憶。
あの頃の私は早く圭吾さんの秘書として一人前になりたくて。
藤原さんの話も聞かずに勝手に突っ走っちゃって。...圭吾さんに助けてもらった。でも、なんでこのことを副社長が知っていたの?
不思議に思っているとそれに気付いたのかチーフが話し出す。
「副社長はね、自分につく秘書のことを毎回ちゃんと調べているのよ」
「えっ...?」
「どんな性格なのか、どんな仕事スタイルなのか、どんな失敗をしたのか、何か今までにあったトラブルはないか。私に聞いてきたり自分で調べたり。よく理解しようとしてきたの」
嘘...。副社長が?
「橘さんの後の子達は続かなかったけど、副社長は変わるたびちゃんとその子のことを理解しようとしていたのよ?...副社長って難しいところも沢山あるかもしれないけど、常に会社のことそして社員のことを考えてくれているの。...まぁ、なかなか周りには理解されないことの方が多いけどね」
確かに...。
私もそうだったけど、副社長って何考えているか分からなかったし、こんな人が時期トップ!?なんて思っちゃったりしてたけど。
「...分かり、ます」
「えっ?」
「副社長って時々何考えているのか分からなかったり、正直苛々しちゃう時もあるんです。...だけど尊敬できるところも沢山あって。今は私、仕事に対して遣り甲斐を感じています」
「櫻田さん...」
今日だって田所部長と鉢合わせしないよう配慮してくれたり、秘書課の子達との関係を気にかけてくれたり。
「なんか不思議な人ですね、副社長って」
前に橘さんが言っていたっけ。『副社長は読めない人』だって。
うん。本当にそうかも。読めない人なのかも。
「...櫻田さんならきっと大丈夫ね。色々と大変なこともあると思うけど、これからも頑張ってね」
「チーフ...」
「櫻田さんー!もう一箱開けちゃってもいいですか!?」
「お呼びよ。行きなさい」
「はい。失礼します」
チーフに軽く頭を下げ、みんなの元へと戻る。
知らなかった副社長の意外な一面。
きっと今みたいに一緒に仕事をしないと知れなかったこと。