君が好き。2～大好きな彼と結婚する方法～
「うるせえな、分かってるよ」

口ではそう言いながらも懐かしい面子に嬉しそうな圭吾さん。

「それにしてもまさか櫻田と東野さんが本当に結婚しちまうとはなぁ」

「え…？」

みんな口々にそう話す。

「だって最初の時を思い出してみろよ。こんな結末誰が予想できる？みんな夢にも思っていなかったよ」

「そう言われればそうですよね。皆さんの私に対する態度もそりゃ酷いものでしたからね？」

嫌味を込めて言うと、みんなまるで胸に矢が刺さったようなオーバーなリアクションを取る。

「それは言うなよな？俺達だって気にしているんだから」

そんなみんなに圭吾さんと二人また笑ってしまった。

『それではここで友人を代表されまして、まず新婦菜々子さんのご友人の藤原亜希子様にお祝いのお言葉を頂きたいと思います』

司会者のその言葉にみんな自分の席へと戻っていく。

「いよいよだな？」

「はい」

式を挙げることが決まってスピーチは絶対亜希子にお願いしようって決めていた。
だって私と圭吾さんを最初からずっと見てきてくれたから…。

『東野さん、菜々子、本当におめでとうございます』

そう言ってこちらを見る亜希子。つい笑顔で手を振ってしまった。

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