君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
「もうなんなの?五條さん。お酒強すぎて相手できないよ」

「あはは…」

そう。
実は桜子の一目惚れした相手は、なんと副社長だった。披露宴で見て驚いたとか。
そりゃ勿論私も圭吾さんも驚いたけど。

「櫻田さんの友人だと思って一回飲みに付き合ったのが間違いだったよ。もう勘弁してほしいよ。ほぼ毎日つき合わされるのは」

あの副社長をここまで扱うとは…。桜子、恐るべしなのかも。

でも何度も送られてきた桜子からのメールはとても幸せそうで、楽しそうだった。
それにそう言いながらも桜子に付き合ってるってことは、ちょっぴり脈ありなんじゃないかって思ってしまうのは私だけかしら。

「…あれ?副社長、確か今日は朝一で会議が入ってませんでした?」

慌てて手帳を見ると、やっぱり会議が入っていた。

「だって二日酔いで頭痛くてさ。…さぼっちった」

さぼっちったって…。

「なに考えているんですか!バカなこと言ってないでさっさと会議室に行って下さい!それに副社長がいたら、溜まった仕事がなかなか片付けられないじゃないですか」

「うわ!本当に櫻田さんって橘さんにそっくりになってきちゃったねぇ。さっきの言い回しとか瓜二つだったよ」

< 295 / 368 >

この作品をシェア

pagetop