君が好き。2～大好きな彼と結婚する方法～
和也君を見つめたまま、そんな思いがこみ上げてくる。

「はーっ……。本当にあなたって人は……」

「……は？」

するとなぜか大きな溜息を漏らしながら、急に力が抜けたかのように、その場にしゃがみ込んでしまった和也君。
そんな和也君に、どうしたらいいのか分からず、ただ見つめるしかできなかった。

「本当……俺の貴重な一週間を返して欲しいんですけど」

「和也君……？」

和也君は一体何が言いてぇんだ？
真意が掴めねぇ。

「どうしてくれるんですか？大きな商談一つ、ボツになってしまって、挙句の果てに櫻田さんや東野君に借りができてしまったじゃないですか」

……ちょっと待て。
マジで和也君の言っている意味が分からねぇんだけど。

頭の中はますます混乱するばかり。

だけどそんな私には気付くことなく、言葉を続ける和也君。

「自分でも驚いているんです。……こうならないと気持ちの変化に気付けなかった自分に」

「……それって……」

急激に高鳴り出す心臓。
恋愛経験がゼロに等しい私にだって、さすがにさっきの言葉に意味くらいは理解できた。

まるで心臓を握り潰されているようで苦しくて、身動きがとれない。
そんな私に気付いたのか、ゆっくりと立ち上がると距離を縮めてくる和也君。
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