君が好き。2～大好きな彼と結婚する方法～
「東野君には仕事面でカバーしてもらって。……そして櫻田さんには、初めて頭を下げてこうやってあなたと会えるよう、セッテイングしてもらった」

「…………嘘、だろ？」

本当なのか？和也君が言っていることは。

「嘘じゃありませんよ。……櫻田さんなら、きっとあなたも会ってくれると思ったから。……でもまさか、店中であんなことを暴露されそうになるとは、夢にも思いませんでしたけど」

すぐ目の前までくると、呆れたように大きな息を吐く和也君。

「……悪い」

「本当です。……それにそのネタ、古いんですよ。とっくにもう俺は振られてますから」

「……えぇっ！？」

つい大きな声が出てしまった。
うっ、嘘だろ！？マジなのか！？もう振られているとか……！

驚く私を他所に、また大きな溜息を漏らす和也君。

「なんで俺の気持ちをしっているのか知りませんけど……。確かに、未練はありました。でも、あなたが現れたじゃないですか。……悔しいですけど、どうやら俺にとってあなたは、必要不可欠な人のようなんです」

呆れたように話しながらも、その瞳はどこか優しい。

「正直、完全に櫻田さんのことを忘れられた、とは断言できません。……でも一週間前のあなたの顔が忘れられなかったんです。……仕事でミスしてしまうほど、ね」

本当なのか？和也君の言っていることは。
まさか夢落ちとかじゃねぇよな？

信じられねぇ言葉に、どうしたらいいのか分からない。
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