君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
「...だけどそうは言ってもやっぱり光太は可愛いし、大好きなの。この子がいれば多少辛い時があっても乗りきれていたわ。...でもね」
そう言うとなぜか橘さんはスマホを取り出し、私に見せてきた。
「こんなものが送られてきたら、あなたならどうする?」
「...嘘。なにこれ」
思わず橘さんからスマホを受け取り、食い入るように画面を見つめてしまった。
橘さんが見せてくれたのはメール文。
【突然すみません。私、藤原部長のことが好きなんです。今夜、藤原部長のことお誘いします。橘先輩から藤原部長を奪うつもりです。
その時はごめんなさい】
そしてメールの送り主は中山さんだった。
「中山さんのことは勿論知っていたわ。仕事も出来るしいい子だし。剛さんからも彼女とは相性がいいって聞いていたし」
ちょっと中山さん。これはないわよ。いくら頑張るって言っていたからって宣戦布告するなんて...。
「でも悪いけど私、剛さんのこと信じていたから。きっとこの日も普通に『ただいま』って帰ってくると思っていたのよ」
「ちょっと待って。まさか...」
言葉が続かない。だって藤原さんに限ってそんなことは絶対にないって信じたいもの。
「そのまさかよ。...その日の夜、剛さんは帰ってこなかったわ」
「嘘...」
本当なの?
「しかも剛さん、仕事が終わらないから会社に泊まるって言ってきたの。...そんなこと結婚してから一度もなかったのよ?光太が生まれてからは残業だってなるべくしないようにしていて、家で仕事していたのに」
「でっ、でももしかしたら本当に仕事で会社に泊まったのかもしれないし...」
「朝帰ってきた時、彼から石鹸のようないい香りがしたの。...我が家で使っている石鹸の匂いじゃなかったわ。それに一日以上着ていたはずのYシャツが綺麗にアイロンがけされていた。...こうなったらもう決定的でしょ?」
「うっ...」
そんな話を聞いてしまうと、さすがにもうこれ以上藤原さんを庇うことは出来ない。
男の人には分からないのかしら。匂いやちょっとした変化にも女は敏感だって。
そう言うとなぜか橘さんはスマホを取り出し、私に見せてきた。
「こんなものが送られてきたら、あなたならどうする?」
「...嘘。なにこれ」
思わず橘さんからスマホを受け取り、食い入るように画面を見つめてしまった。
橘さんが見せてくれたのはメール文。
【突然すみません。私、藤原部長のことが好きなんです。今夜、藤原部長のことお誘いします。橘先輩から藤原部長を奪うつもりです。
その時はごめんなさい】
そしてメールの送り主は中山さんだった。
「中山さんのことは勿論知っていたわ。仕事も出来るしいい子だし。剛さんからも彼女とは相性がいいって聞いていたし」
ちょっと中山さん。これはないわよ。いくら頑張るって言っていたからって宣戦布告するなんて...。
「でも悪いけど私、剛さんのこと信じていたから。きっとこの日も普通に『ただいま』って帰ってくると思っていたのよ」
「ちょっと待って。まさか...」
言葉が続かない。だって藤原さんに限ってそんなことは絶対にないって信じたいもの。
「そのまさかよ。...その日の夜、剛さんは帰ってこなかったわ」
「嘘...」
本当なの?
「しかも剛さん、仕事が終わらないから会社に泊まるって言ってきたの。...そんなこと結婚してから一度もなかったのよ?光太が生まれてからは残業だってなるべくしないようにしていて、家で仕事していたのに」
「でっ、でももしかしたら本当に仕事で会社に泊まったのかもしれないし...」
「朝帰ってきた時、彼から石鹸のようないい香りがしたの。...我が家で使っている石鹸の匂いじゃなかったわ。それに一日以上着ていたはずのYシャツが綺麗にアイロンがけされていた。...こうなったらもう決定的でしょ?」
「うっ...」
そんな話を聞いてしまうと、さすがにもうこれ以上藤原さんを庇うことは出来ない。
男の人には分からないのかしら。匂いやちょっとした変化にも女は敏感だって。