君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
「でもね、それでも私は剛さんを信じていたのよ。きっと何か理由があってなんじゃないかって。...剛さんを信じていたからちゃんと理由を話してくれるだろうって。さりげなく聞いたの。会社に泊まり込みでお仕事なんて大変ね。って。そう聞けばきっと剛さんは『実は...』って話してくれると思っていたの。...思っていたのに、剛さんは話してくれなかった」
そう言って笑う橘さんは本当に悲しそうで。今にも涙が溢れそうだった。
そんな橘さんを見ているだけで私まで悲しい気持ちになってしまって。私の方が先に泣いてしまいそうだ。
「だから出てきたの。剛さんがお風呂に入っている間に。...テーブルの上に離婚届を置いてきてやったわ」
「そっか。...って!えぇっ!?離婚届っ!?」
「ちょっと!光太が起きちゃうでしょ?声押さえて」
いやいやいや!
「ちょっと待って。それ本当なの!?嘘じゃなくて!?」
「嘘ついてどうするのよ。本当よ。しっかり自分の欄記入して印鑑も押してきたわ」
「押してきたわって...」
そりゃ藤原さん、真夜中に必死になって探すはずよ。
「...結婚する時に約束したの。これから長い人生共にする上でもしかしたら何度も喧嘩したりするかもしれないけど、お互い嘘だけはつかないようにしましょって。...なのに剛さんは私に嘘をついたのよ。そして何事もなかったかのように生活してたわ。...それからも何度か飲み会だって遅く帰ってきた時があったけど、その度に疑ってしまう自分も嫌だったのよ。剛さんを信じてあげられていない自分自身にも嫌になっちゃったの」
そう言いながら眠る光太君をぎゅっと抱き寄せる橘さん。
何か言ってあげたいのに、言葉が見つからない。
だってなんて言ったらいい?ここまで聞いておいて今更『藤原さんは絶対に浮気なんてする人じゃないよ!』なんて言えるわけない。
もしかしたら言えないような事情が藤原さんにもあるのかもしれないけど、同じ女としてやっぱり好きな人に嘘をつかれたらショックだし悲しい。
それに私にも分かるから。...好きな人に嘘をつかれるってことがどんなに悲しいことかってことを。
そう言って笑う橘さんは本当に悲しそうで。今にも涙が溢れそうだった。
そんな橘さんを見ているだけで私まで悲しい気持ちになってしまって。私の方が先に泣いてしまいそうだ。
「だから出てきたの。剛さんがお風呂に入っている間に。...テーブルの上に離婚届を置いてきてやったわ」
「そっか。...って!えぇっ!?離婚届っ!?」
「ちょっと!光太が起きちゃうでしょ?声押さえて」
いやいやいや!
「ちょっと待って。それ本当なの!?嘘じゃなくて!?」
「嘘ついてどうするのよ。本当よ。しっかり自分の欄記入して印鑑も押してきたわ」
「押してきたわって...」
そりゃ藤原さん、真夜中に必死になって探すはずよ。
「...結婚する時に約束したの。これから長い人生共にする上でもしかしたら何度も喧嘩したりするかもしれないけど、お互い嘘だけはつかないようにしましょって。...なのに剛さんは私に嘘をついたのよ。そして何事もなかったかのように生活してたわ。...それからも何度か飲み会だって遅く帰ってきた時があったけど、その度に疑ってしまう自分も嫌だったのよ。剛さんを信じてあげられていない自分自身にも嫌になっちゃったの」
そう言いながら眠る光太君をぎゅっと抱き寄せる橘さん。
何か言ってあげたいのに、言葉が見つからない。
だってなんて言ったらいい?ここまで聞いておいて今更『藤原さんは絶対に浮気なんてする人じゃないよ!』なんて言えるわけない。
もしかしたら言えないような事情が藤原さんにもあるのかもしれないけど、同じ女としてやっぱり好きな人に嘘をつかれたらショックだし悲しい。
それに私にも分かるから。...好きな人に嘘をつかれるってことがどんなに悲しいことかってことを。