君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
「だからと言って諦めませんけどね?とりあえず今は藤原部長の秘書として頑張るつもりです。藤原部長ってそういう子に弱いじゃないですか」


「...!!」


さすがは...。よくご存知で。


「本当...今回はすみませんでした。本当だったら私が罰せられるべきだったのに」


「...もういいわよ。私の気持ちがちゃんと中山さんに伝わったみたいだし、それだけで充分」


「櫻田さん...」


「一週間の休み、バレないように満喫してくるわ。だから気にしないで。...仕事頑張って」


「...はい!」


中山さんが仕事を頑張ってくれることが藤原さんにとって一番嬉しいことだと思うから...。


「冬のボーナス出たら、櫻田さんに豪華なディナー奢りますね」


「そっ、そうね。そうしてくれると助かるわ...」


なんせ冬のボーナスはカットですから。


「その時は是非噂の彼との恋ばな、沢山聞かせて下さい」


「...えぇ、いいわよ」


笑う中山さんを見て、もう大丈夫だろうなって思った。あんな風に他人を傷つけるようなことはしないわよね。


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「...昔からずっと思っていたけどあなたって本当にどうしようもないくらいお人好しでバカな人ね」


「あはは...。やっぱり?」


「やっぱりじゃないわよ!」


あれから定時前に帰宅した私を勿論橘さんは快く出迎えてくれるはずもなく...。

問い詰められ全てを話した私はなぜかリビングで正座をさせられている状態。


「今朝言ったばかりじゃない!なのにその日のうちにやらかして自宅謹慎にボーナスカットですって!?」


「でっ、でもまぁ、それくらいで済んで良かったかなって。減給とかにならなくてさ」


「良くないわよ!全然良くない!!」


「ごっ、ごめんなさい!」


二人で大きな声を出してしまい、さっきまで寝ていた光太君が目を覚ましてしまった。

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