オモイデバナシ
「ねぇ、千秋ちゃん」

母さんが、部屋に顔を覗かせる。

「晩御飯、食べて帰る?今日はカレーにするんだけど」

そういうと、さっきまでゲームしていたトモが嬉しそうに振り返る。

「食べる!」

「こら、トモ!」

またお姉さんぶりを発揮してたしなめる千秋。

しかし。

「いいじゃん、食って帰れば。千秋のお母さんには、俺が言っといてやるよ」

俺がそう言うと、千秋のお姉さんの顔が、少しなりを潜めた。

「え…でも…」

「いいからいいから」

俺の言葉に、千秋は俯き加減にコクン、と頷いた。

最終的な判断は俺に委ねる。

こういう所は、千秋は相変わらずだ。

今も俺は、千秋とトモのリーダーでいられているのかもしれないな。

そんな事を思いながら、俺は立ち上がった。

「んじゃ飯の前に、ちょっと部屋片付けよっか」


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