逆ハーレムに巻き込まれました。




『……ねぇリタ、なんで僕たちに相談しないんだよ!ねぇ!そんなに僕たち頼りなかった!?』


『やめろユウリ!』



疲れ果て眠るリタへ詰め寄る僕を、ヒースが羽交い締めにする。


けれどその手は僕と同様、怒りに震えて固く握られていた。



『……ひとまず、リタは寝かせてあげましょう。起きた時に聞けばいいですから』



普段通りの口調で、しかし微かに目元を険しくさせたサクヤ先輩が呟く。


それで、その場は一旦お開きになった。


しかしその日の夜――リタから事情を聞いた僕たちは愕然とすることになる。



『イジメの原因、は……僕たちなの?』



……リタが言うには、自分に暴力を振ってきた人たちは嫉妬から行動を起こしたのだという。


リタが、僕たちといる事が羨ましくて。許せなくて。


妬ましくて。



『なん、だよ……それ』



思ってもみなかった。まさか自分が、リタを傷つける原因の一部だったなんて……。


僕と同じ事を思ったのだろう、皆が顔を俯けて沈黙する。


もしこれが本当なら、僕はこれ以上、リタの側には……




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