逆ハーレムに巻き込まれました。




【セリナSide】



「結局、黒幕はリタが『友達』って言って連れてきた人だった。リタを利用して、僕らに近づこうとしてたんだって。

そいつは、ちゃんと証拠を提出した上で退学処分にしてもらったよ」


「あの時は大変だったよねぇ」



ユウリ君の言葉に、しみじみと頷くアレン君。


そしてそれ以来、逆ハーレムメンバーはリタに対して過保護になったのだという。


大切な友達が、後輩が、もう傷つけられることのないように。



「セリナちゃんが勘違いするのも分かるけどねー。僕たちがリタにベッタリなのはこれが一番の理由かな。


だからこそ最初に会った時、そんなに簡単に信用できなくて……わざと邪険にしてたんだ。勝手に試すような事して、ごめんね」



ユウリ君はそう言うと、深く頭を下げた。その後ろで、アレン君も頭を下げている。


けれど、そんな謝罪は必要ない。全ての事情を教えてもらっただけで十分だ。




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