桜雨〜散りゆく想い〜
 ゆっくりとスピードを落として行き、やがて電車は停まった。


 プシュッ!


 と空気の抜けるような音と共に開いた扉から降りる。


 改札を抜けて駅を出た僕は、行く方向がわからずに立ち止まった。


 そんな僕の横を、電車で一緒だった女の通り過ぎて行く。


 「あの――すいません」


 他に人もいないので、とりあえず聞いてみる事にした僕は背中に声をかけた。


 
< 147 / 202 >

この作品をシェア

pagetop