桜雨〜散りゆく想い〜
 「はい?」


 香の声よく似たその声に僕は驚いて一瞬言葉を無くす。


 「あの……何か?」


 不審そうに言う女の人の言葉で、僕は我に返って尋ねてみた。


 「すみません。この住所に行きたいんですけど……」


 言いながら僕は手の中でクシャクシャになったメモを広げて見せた。


 「この住所……」


 メモみ見た女の人は一瞬驚いたような顔をして、問い返して来る。


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