桜雨〜散りゆく想い〜
 「やっぱり!私よ私!薫よ!覚えてない?」


 頭の中に薫とゆう文字が浮かび、点滅する。


 「えと……」


 「あぁ……覚えてないか――まあまだ小さかったもんね。あんなに小さかったノンちゃんがこんなにいい男になるとはねぇ」


 誰かわからない僕は首を傾げながら、必死に頭の中を掻き回す。


 「私よ。わ、た、し!香の姉の薫!」


 「あ、そういえば……」


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