桜雨〜散りゆく想い〜
 「こんな所で立ち話もなんだから家行きましょ。お母さん達も居るだろうし」


 そう、いつもこんな感じだったような気がする。


 薫さんが主導権を握り、僕と香は後ろからひょこひょことついて歩いていた。


 そしてそれは13年たった今でも変わらなかった。


 追い掛ける背中は以前より小さく見えたが、同じ背中で……13年変わらないものもあるんだと僕はほっとした。


 背は香よりも大分低いが、黒い艶のある長い髪は香と同じ――


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