盲目少女と人斬り集団
夏海『おっちゃーん、起きたかー?』
食事の乗ったお盆を持ちながら
脚で襖を開けて入ってくる
冠城『起きたぜ!!
此奴の名前は閑梛っていうらしーぜ!!』
夏海『閑梛??へぇ、まあ、起きたなら良いけどさ
飯だぜ』
夏海は閑梛の名を聞くと思い当たるような気がしながらも
閑梛の近くにある机に食事を置く
閑梛『えっと、貴方は…』
閑梛は声のする方を、夏海の方を向くと首を傾げる
夏海『ああ、俺は夏海、医者だ』
閑梛『夏海??
………っ……父様が言ってた、お医者様…!!』
閑梛は夏海の名を聞くと
脳裏に浮かんだ父の言葉
『『此処から逃げたら夏海と言う医者の元へ行け。良いな、必ずそこへ行け
そいつに俺の名前を言えば匿ってくれるはずだ』』
閑梛は夏海の手を握ると声を震わせた
夏海『やっぱり、鴨の娘か、、、
この鬘、外しても大丈夫。
俺も冠城も偏見なんかしない』
夏海は隣に座ると
優しく頭を胸に抱くと頭を撫でながら
ゆっくり鬘をとっていく。
白銀の髪を隠していたのは
父親と同じ黒髪で鬘を作りずっと付けていた。
冠城『ほぉ、綺麗な髪だなぁ、』
冠城は閑梛の髪を見ては感心したように微笑む