身代わり姫君の異世界恋綺譚
「上条様ですね」

まるでホテルのフロントのような対応に真白は不安になる。

――本当にここは病院?

「はい。上条です」

母親は看護師に持っていたカルテを手渡した。

「お母様は病室の方でお待ち下さい。終わりましたら私が病室までお連れします」

車イスのもち手を母親から交代するように手を差し出す看護師。

「はい。よろしくお願いします」

「ママ? ここはどこなの? 私は何をっ!?」

もと来たエレベーターに向かう母親に向かって叫ぶが、止まらずに行ってしまった。

「真白さん、そんなに怯えないで。お話を聞くだけですから」

看護師が青ざめていく真白の顔を覗き込む。

「お話って……」

「お母様は何もおっしゃらなかったのですね? ここは精神科です」

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