その男、小悪魔につき。【停滞中】


全ての会議が終わり、予算報告の処理をする仕事が始まった。


今日は何だか体が怠い。


「彩月っ、おっはよ~!」


「おはよ、真緒。今日は随分と元気じゃない?」


「うふふ。今日はねっ、合コンよ、合コン!」


あぁ。

言われてみればいつもより念入りにメイクしてるような……。


「頑張ってー。じゃ、またあと……うぐっ」


別れ道で別れようとすると、後ろから首根っこをぐいっと掴まれた。



「ちょっ……何すんの!」



「彩月さ~、最近櫻井くんと上手くいってないでしょ?」


狙い済ましたような瞳で図星をつかれ、言葉を詰まらせる。


「それは……」


「じゃあ彩月も今夜の合コン出席の意向でー!」


「そんな勝手に……」



誰かに聞かれていないか辺りを見渡すと、丁度三メートル程先を千尋くんが歩いていた。



「はい!強制参加ね。じゃあ18時に下で集合~!」


じゃね~、と真緒はスタスタと歩いて行ってしまった。



< 54 / 110 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop