上司のヒミツと私のウソ
先週金曜日の午後、安田と二人でラストスパートをかけ、倉庫の片付けはようやく終了した。
見違えるほど整然としてからりと広くなった倉庫の中を、矢神に見せてやりたかった。
思惑がはずれて悔しそうに歪む矢神の顔を見ながら、ざまあみろと心の中で舌を出してやりたかった。その瞬間を想像するだけで頬が緩む。
でも、今はまず屋上だ。
エレベーターホールでエレベーターが来るのを待っていると、谷部長が通りかかった。部長は、私を見つけておもむろに近づいてきた。
相変わらず不機嫌そうな顔。年齢はたしか五十にはなっていないはずだ。浅黒い顔と表面に深く刻まれた皺のせいか、実際の年齢より老けて見える。
「おはようございます」
私は極上の笑顔を用意した。
谷部長は私の目の前に立ち、挨拶を無視していきなり「企画書のことだけどね」と切り出した。
「しばらく僕が預かることにしたから」
見違えるほど整然としてからりと広くなった倉庫の中を、矢神に見せてやりたかった。
思惑がはずれて悔しそうに歪む矢神の顔を見ながら、ざまあみろと心の中で舌を出してやりたかった。その瞬間を想像するだけで頬が緩む。
でも、今はまず屋上だ。
エレベーターホールでエレベーターが来るのを待っていると、谷部長が通りかかった。部長は、私を見つけておもむろに近づいてきた。
相変わらず不機嫌そうな顔。年齢はたしか五十にはなっていないはずだ。浅黒い顔と表面に深く刻まれた皺のせいか、実際の年齢より老けて見える。
「おはようございます」
私は極上の笑顔を用意した。
谷部長は私の目の前に立ち、挨拶を無視していきなり「企画書のことだけどね」と切り出した。
「しばらく僕が預かることにしたから」