最後の願い 〜モテ男を惑わす地味女の秘密〜

唇はチアノーゼでいつもどす黒く、そのために虐められたりもして、なるべく人に顔を見られないように俯いてばかりいた。そうやってなるべく目立たないようにしていたから、友達らしい友達はほとんどできた事がなかった。


他にする事がないから、いつも本を読むか勉強ばかりしていた。おかげで学校の成績だけは良く、いつも1学期のクラス委員をさせられた。目立ちたくないから本当はやりたくないけど、断る勇気もなかった。


そんな私でも恋をした。


中2の時、一緒にクラス委員になった同級生の中島君。彼は勉強も運動もどちらも得意で、当然ながらクラスの人気者だった。特に屈託のない笑顔が素敵で、私には眩しいくらいだった。


自分でも嫌になるほど暗い私に対しても、中島君だけは普通に接してくれた。いつしか私は彼の姿を探し、目で追うようになった。そしてそれが恋と知るまで、かなりの時間が掛かったような気がする。


もちろんそれは、私の初恋だった。

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