最後の願い 〜モテ男を惑わす地味女の秘密〜
「次は川田君の番ね。どうぞ?」
「へ?」
なんだっけ?
ああ、そうだった。恭子さんに謝らないと……
「えっと、あの夜は、乱暴にしちゃってごめんなさい」
俺はそう言って恭子さんに頭を下げ、再び顔を上げたら、恭子さんは不思議そうに、ポカンとした顔をしていた。
「乱暴って、あの時のこと?」
「はい。恭子さんが初めてだって知らなかったとは言え、俺は……」
「私、あれが普通なのかと思った」
「ち、違いますよ。普通は……」
もっと優しくしますよ、と続くところで、
「お待たせいたしました」
ウェイトレスさんが料理を運んで来てしまった。
もう、肝心なところで……
さっきのグッジョブは取り消しだな!
「わあ、美味しそう。食べましょう?」
「そ、そうっすね」
食べながら話すような内容とも思えず、仕方なくひとまずは食う事に専念しようと思った。