202号室の、お兄さん☆【完】








「お兄さん、お兄さん」

ユサユサと揺さぶると眠たそうに目をこすってお兄さんが此方を見ました。


「私、ちょっ……きゃああ!!!」

ね、寝ぼけたお兄さんが私の膝に頬をすりすりして来ます!



「おお兄さん! 私、お風呂も入ってないし着替えたいのですが!」

ひ、ひぃぃぃ!
ね、寝ぼけたお兄さんは可愛いのですが、恥ずかしいです!



「おい、エロ鳴海、離れろ」


そう言ってお兄さんを床に転がすと、今度は岳理さんにしがみついて来ました。


「いっ! 鳴海、腹は抱きつくな」

苦痛に顔を歪ませた岳理さん。
お兄さんの手が着ていたTシャツを捲り上げてしまい、
お……お腹を見てしまいました!!



「岳理さん! お腹のアザどうしたんですか!?」

「……っち」

諦めた岳理さんがお兄さんに抱きつかれたまま、胡座をかいて座りましたが、一瞬見えたお腹には紫色のアザが見えました。

「それもお兄さんですか?」

「違う」

「ぎ、虐待!?」


「失礼な! トール君だよ」

お庭からヘルメットをかぶった玄理さんが現れて、私の分のヘルメットを渡してくれました。



「トール君は優しいから、顔じゃなくて見えない所を殴ってくれたんだよ」

た、確かにトールさんは優しい人ですが、……見えない所を殴るのは優しさなんでしょうか?
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