好きだったよ、ずっと。【完】
「裕也、よかったね」



「うん」



二人はお互い見つめ合うと、微笑んだ。



「それで、朱里ちゃん。その春夜くんとは、何があったの?わたしたちで良ければ聞くよ?」



「あの……」



なつこさんの話し方はとても穏やかで、この人たちになら…、と思った。



気付けば春夜との出会いから、今日までのことを全部話してた。



「はぁ…。どこにいっても元カノって厄介ね…」



聞き終えた三人の中で、一番に溜め息を吐いたのは花音さんだった。



「あはは…、そうだね」



それに苦笑しながら遠慮がちに頷いたのは、なつこさんで。



「えと…、お二人にもそういう過去というか…、あったんですか?」



「あったなんてもんじゃないわよ。ね、裕也くん?」



わたしの疑問に答えてくれたのは花音さんで、意味あり気に裕也さんを見つめた。



「あ、あのー…。まぁ、色々と…?」



裕也さんは、苦笑いをするだけで。



「色々と…?じゃないわよ。あの元カノのおかげで、なつこはいなくなるし、ほんと迷惑な話よ」



「え、いなくなった…?」



わたしは二人の過去が、気になった。
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