好きだったよ、ずっと。【完】
「相変わらず、花音さんはすごいですね…」



裕也さんが、苦笑しながら言った。



「あの、裕也さんもそういう経験が…?」



「あぁ、はい。まぁ、オトコなんて好きなオンナだしにされたら、仕事とかそんなのどうでもよくなるんですよ」



「裕也くん、走ってなつこのとこに行ったものねぇ」



「そっれは…。なつこが好きだったから…」



いいな、やっぱり。



なつこさん、すごく愛されてる…。



「ほーら、そんな顔しないの。大丈夫よ。朱里ちゃんの王子様も血相変えて、飛んでくるからね」



どこか、楽しそうに喋る花音さん。



「うん…。そうだと、いいな…」



やっぱり璃香のことを、気にしてしまう。



璃香が離してくれなくて、結局璃香を送ってから来るんじゃないか、とか。



余計なことが、グルグルと頭ん中で回り続けてる。



「聡も、ありがとうね…」



聡が、ここに連れてきてくれなければ三人にも会えなかったし、わたしは一人部屋で泣いていたと思う。



「そんな言葉は、いらないからさ」



聡は自分の人差し指を、唇にあてた。
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