いと甘し。
「斎藤君みたいなのが彼氏だったら、私は安心なんだけどねぇ」
「やめてよ。高校生の男子にロクな奴なんていないんだから」
私はタエさんをじろりと睨み反論した。
猿なんだよ、斎藤も他の男子も。部活で爽やかな汗をかいてようが、女子に優しくしてようが、頭の中は汚い妄想でいっぱいなんだよ。
タエさんは知らないんだ。毎日孫に時間割を教えてくれる優しい斎藤君が、何をしていたのか。
すいませーん精算したいんですけどー、というお客さんの声で私はふと我に返った。
「はーい!今行きます!」
タエさんがパタパタとレジの方へ駆けてく。磨り硝子になっている窓を眺めると、外はだいぶ暗くなっていた。