いと甘し。



〇〇〇




高校の入学式は大雨が降っていたので、寒かった覚えがある。田舎の中学校に通っていた私にとって、都会の大人数の学校というのは未知の世界だった。

心配した割に、友達は案外すんなりと出来た。1ヶ月も過ぎればグループができるものだけど、私達のクラスは女子全員が仲良しだった。

その中でも一番仲が良かったのが、真希ちゃんというロングヘアの可愛らしい女の子だった。

彼女はかなり積極的な子だったから、休み時間になるたびに私の前の席に座って、しょっちゅう一緒に話してた。


常に適当で頑張りすぎてない穏やかな性格のせいか、私の周りには真希ちゃんだけでなくたくさんの人で溢れかえっていた。

毎日のように色んな人から遊ばの誘いを受けていたし、ぶっちゃけ男子よりモテてたと思う。


私の家は甘味処をやっていると言うと、みんなでお店にやってきてお茶を飲みながら日が沈むまで語り合ったりした。



あの時は本当に楽しかった。みんな悪口なんて言ってなかったし、女子特有の無意味な褒め合いも無かったし。




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