いと甘し。




次の日学校に行くと、教室の中は異様な空気に包まれていた。教室の中心には人が集まっていて、何事かと思い私もその集団に近づいてみた。

人集りの中にいたのは、お互い睨み合ったまま動かない真希ちゃんと蘭ちゃんだった。



「蘭ちゃんさ、もう加代ちゃんに付きまとわないでよ!」

「そんなこと真希ちゃんに言われる筋合いないんだけど」

「あるよ!私、加代ちゃんの親友だもん」



ついに恐れていたことが起きてしまった。男を取り合うなら分かるけど、こんな和菓子屋生まれの冴えない女を取り合う画はちょっと異様だ。



「昨日加代ちゃんが電話に出てくれなかったのも、蘭ちゃんのせいだ!」

「なんでそうなるのよ!ていうかあんたがそんな風に束縛するから、加代ちゃん疲れちゃったんじゃないの!?」



自分がいないところで自分の話をされている。こんな不愉快な気持ちになったのは初めてだ。私は眉をしかめながら、2人の言い合いを傍観していた。



< 16 / 19 >

この作品をシェア

pagetop