sweet wolf




その瞬間、



「は?」



思いもよらず、蓮の表情が強張る。

そして、眉間にしわを寄せてあたしを見た。





「冗談言ってんじゃねぇよ」




その言葉にイラっとする。

蓮なら聞いてくれる。

そう思ったのに、あたしの相談はこいつにとったら冗談になってしまうのか。





思いっきり蓮を睨んだ。

屈辱を受けた怒りが溜まっているあたし。

あたしもそろそろ堪忍袋の緒が切れそうだ。

そして、あたしの破壊的な怒りの矛先は、ちょうどそこにいた蓮に向いたのだ。



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