【仮題】鴉の箱庭
バタン。
「柴田ぁ、何さっきのアレ」
ジャキンっ
四方からミツルの周りに様々な武器がつきつけられる。
目の前で身長がミツルより頭1.5個分程小さい
ツインテールの少女ーーリア・カークランドは
可愛らしいその風貌に似合わず、やくざを思わせるような鋭い眼光を向け、愛機・合金製トンファーを鼻先すれすれで威嚇してきた。
「お前もぶっ飛ばすよってぇー、昨日言ったばっかりだよねぇ、下っ端?」
咥えていたロリポップキャンディをばりばりと噛み砕いてトンファーを構え直す。
そんなリアにミツルはぴくりとも反応せずに、眼鏡をかけた堅実そうな...でも手に持っているのは花じゃなく、改良型モデルガンをミツルのこめかみに横向きで突き立てる、少し大人びた青年に声をかけた。
「"掟"第53項・鴉同士の共食いは禁止。
...でしたよね?黒塔先輩」
青年ーー黒塔 宗一(こくとうそういち)は
カチャ、と眼鏡をもたげすんなりモデルガンを降ろした。
「そういちー!何で降ろすのー?!
こいつ許せない!きらい!」
「リア、降ろせ。"掟"だ。逆らう気か?」
他の2人にも降ろすよう合図する。
4人全員が降ろしたところで、
渦中のミツルが黙っているわけなかった。