Snow Love. ~大好きなキミへ~
グラウンドから教室へ帰る途中。
私と光莉ちゃんと愛花ちゃんは、3人で白瀬くんの走りについて話しながら歩いていた。
………でも。
教室へ続く階段を上り、教室の前まで残り後1メートルくらいにさしかかったとき。
「陽乃ちゃん……?」
教室から姿を現しながら、誰かが私の名前を呼んだ。
「……っ」
その姿が完全に私の瞳に映った時、私は心の中で何かを悟った。
緊張とわずかな不安が、体中を駆け巡る。
「相田先輩……」
震える唇から出る声は、やっぱり情けなく小さかった。
「話、いいかな。急で悪いんだけど、どうしても伝えたいことがあるから」
あの時のような冷たい視線ではなく、先輩は困ったような、迷いがあるような、そんな視線を私に向けた。