助手席にピアス
~桜田真澄side~
-----俺と朔が出会ったのは、高校二年生の時だった。朔は生徒会長に、俺は副会長に推薦されたのがきっかけだった。
頭の回転が速く、的確な指示を出し、生徒会活動を円滑に進める朔の補佐は楽しく、活気あふれる毎日を過ごしていた。そして意気投合した俺と朔は生徒会以外でも、行動を共にするようになる。
いつの間にか親友になっていた俺たちの間にいつもいたのが、同じ歳で朔の彼女の早百合だった。
成績優秀でスポーツ万能な朔と、素直で笑顔がかわいい早百合は、高校の全生徒公認の有名なカップルだ。でも、そのふたりの関係を切り裂いたのは、俺だった。
朔と一緒に下校するために、早百合はいつも教室で本を読みながら生徒会活動が終わるのを待っていた。
そんなある日の放課後。早百合早百合が待つ教室に、朔より一足早く向かった。
「早百合、お待たせ」
「桜田くん。あれ? 朔太郎は?」
「朔は活動日誌を提出しに職員室に行った。少ししたら来るだろう」
早百合は読んでいた本を鞄にしまうと、小さくため息をついた。