助手席にピアス
最後にまた少しずつ温度を上げてツヤが出たら、テンパリング終了。
桜田さんが用意してくれたハート型にチョコを流し込み、冷やし固めるために冷蔵庫に入れる。
いささか面倒臭い作業を終えた私は、ホッと息をつく。けれど、鬼教官と変身した桜田さんはは容赦なく次の作業の指示を出した。
「ほら、苺のヘタは取ってやったから裏ごししろ」
「……はい」
琥太郎へプレゼントするのは、フレーズ。苺の甘酸っぱさとチョコのほろ苦さが口の中でとろけ合う、絶妙なチョコレートだ。
桜田さんの指示通り、苺を裏ごししてピューレにすると、ホワイトチョコとバターを練り込みガナッシュを作る。そして冷蔵庫から、先程テンパリングしたチョコレートを流し込んだハート型を取り出すと、冷やし固まっているその中にガナッシュを絞り込んだ。
ここまで作業が進めば、完成間近。ガナッシュを絞り込んだハート形をまた冷蔵庫で冷やし固め、テンパリングしたチョコで型詰めをする。最後に、また冷蔵庫で冷やし固めれば作業終了。
本格的なチョコレートを作り終えた私は、達成感に浸る。