ひねくれ者が集まって。
「まーま。とりあえず座りなって。」

流れるような手つきで大羽葵に椅子に座らされてしまった。

嗚呼もう。

今日は何て厄介日なんだ。

「お前は今日から華姫だ。」

「絶対嫌です。」

神崎颯って・・・。

何で何時も命令口調なのよ。

「だいたい、貴方たちはその族の何なんですか?そんなに権限があるんですか?」

そういうのは、総長って人が決めるんでしょ?

「あのねー。僕等全員、幹部以上なんだ。」

・・・。

What??

え?

こんな子も幹部以上なの?

海馬日向まで幹部なの?

「・・・うそ・・・。」

「・・・本当。」

一ノ瀬透、嘘だと言ってくれ。

というか、もう誰でもいい。

嘘だと言ってください。

「ちなみに、颯が総長で葵が副総長。俺と日向と透は幹部だよ。」

「・・・へぇ・・・。」

なんかもう、泣きたい。

「だから権限は俺にある。お前は今日から華姫だ。」

うん。

やだね。

絶対嫌。

「・・・大体、何で私なんですか?他にも女の子はいっぱい居るじゃないですか?!」

なんだか、はずれくじを引いた気分だ。

「チッ。黙れ。」

え?

何で?

何で私が神崎颯に舌打ちされなきゃならないワケ?

「美華ちゃん。あのね、」

小声で話しかけてくる海馬日向に耳を傾ければ。
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